水素水は疲労回復に役立つ?研究から見えてきた可能性と、毎日の水の選び方

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水素水と聞くと、どのような印象を持つでしょうか。

「健康に良さそう」という人もいれば、「本当に効果があるの?」と疑問に感じる人もいると思います。

私自身、水素水には以前から関心があり、自宅では日本トリムの電解水素水整水器「TRIM ION Refine」を約2年間使い続けています。

では、水素水を飲んで何か変化を実感しているのか。

正直なところ、疲労感が軽減した、体調が明らかに良くなったという実感はありません。

それでも使い続けているのには理由があります。

近年、水素の摂取と運動中の疲労に関する研究が蓄積され、興味深い結果が報告されています。また、整水器を導入したことで、飲み水や料理、洗顔など、日常生活にも変化がありました。

今回は、水素水の研究で何が分かっているのか、そして毎日の生活に取り入れる価値はあるのかを考えてみます。

水素水には、どのような可能性があるのか?

水素水とは、分子状水素(H₂)が溶け込んだ水のことです。

私たちの身体では、エネルギーを作り出す過程などで活性酸素が発生します。

活性酸素は身体にとって不要なものばかりではありません。細胞内の情報伝達や生体防御にも関わっています。

一方、活性酸素の発生と、それを処理する身体の仕組みとのバランスが崩れると、酸化ストレスが高まり、細胞や組織に影響する可能性があります。

2007年には、分子状水素が酸化ストレスに関係する作用を持つ可能性を示した基礎研究が発表されました。

この研究は、水素と健康の関係を考えるうえで重要な出発点の一つとなりました。

ただし、細胞や動物で確認された作用が、そのまま人間の健康効果につながるとは限りません。

そこで重要になるのが、実際に人を対象として行われた研究です。

研究では、運動中の疲労に関する指標が改善

2023年に発表されたシステマティックレビュー・メタアナリシスでは、17報・19研究、合計402人のデータが分析されました。

メタアナリシスとは、複数の研究結果を統合して検討する方法です。一つひとつの研究では分かりにくい傾向を把握するために用いられます。

この研究では、水素の摂取について、次のような結果が報告されました。

  • 主観的運動強度(RPE)が小さく低下した
  • 運動時の血中乳酸値が小さく低下した
  • 最大酸素摂取量(VO₂max)には有意な改善が認められなかった
  • 持久性運動のパフォーマンスにも有意な改善が認められなかった

主観的運動強度とは、運動している本人が「どのくらいきつい」と感じているかを数値で表したものです。

同じような運動をしていても、きつさの感じ方が小さくなるのであれば、運動を続けるうえで意味のある変化かもしれません。

ただし、今回の解析で認められた差は小さなものでした。

乳酸が減ったことは、疲労回復を意味するのか?

ここは少し注意が必要です。

乳酸は、かつて疲労物質として説明されることがありました。しかし現在では、乳酸は身体のエネルギー代謝に利用される重要な物質でもあることが分かっています。

そのため、血中乳酸値が低下したことだけで、疲労回復が促進されたとは判断できません。

それでも、運動中のきつさに関係する指標に差が認められたことは、興味深い結果だと思います。

なお、このメタアナリシスには、水素水だけでなく水素ガスの吸入など、異なる摂取方法を用いた研究も含まれています。

したがって、研究結果をそのまま家庭用の水素水整水器の効果として扱うことはできません。

参考:Zhouら(2023)Effects of molecular hydrogen supplementation on fatigue and aerobic capacity in healthy adults

2024年の研究でも、似た傾向が報告されている

2024年には、27報・597人を対象とした別のメタアナリシスが発表されました。

この研究でも、水素の摂取によって、主観的運動強度と血中乳酸に小さな改善が報告されています。

さらに、下肢の瞬発的なパワーについても小さな改善が認められました。

ただし、摂取方法別に見ると、水素水のみの解析では下肢パワーの改善は統計的に有意ではありませんでした。

また、持久力や筋力についても明確な改善は認められていません。

ここで大切なのは、統計的に有意な差があったことと、日常生活で実感できるほどの変化があることは同じではないという点です。

さらに、2023年と2024年のメタアナリシスには共通する研究が含まれています。完全に独立した研究結果が二度確認されたわけではありません。

研究の規模や方法にも限界があり、今後さらに質の高い研究が必要です。

それでも、運動中の疲労に関連する指標について、一定の方向性が報告されている点には注目しています。

参考:Zhouら(2024)Can molecular hydrogen supplementation enhance physical performance in healthy adults?

では、水素水を試す価値はあるのか?

私は、研究で示されている可能性と限界を理解したうえで、試してみるという選択肢はあってもよいと考えています。

ただし、何を期待するかによって判断は変わります。

例えば、運動中のきつさや疲労に関心があり、研究途上の補助的な方法として取り入れるのであれば、一つの選択肢になるでしょう。

一方で、慢性的な疲労が改善する、運動能力が大幅に向上する、病気を予防できるといった効果を期待するには、現時点で十分な根拠があるとはいえません。

そもそも疲労の背景には、睡眠不足、栄養不足、過度な運動負荷、ストレス、疾患など、さまざまな要因があります。

水素水を飲むことよりも、まずは睡眠、食事、運動、休養のバランスを整えることが優先です。

そのうえで、補助的な選択肢として考える。

私は、そのくらいの距離感が適切だと感じています。

私が約2年間、水素水整水器を使い続けている理由

私が自宅で使用しているのは、日本トリムの「TRIM ION Refine」という電解水素水整水器です。

電解水素水とは、水を電気分解して作られる、水素を含んだアルカリ性の水です。

Refineは管理医療機器として認証されており、認められている使用目的は胃腸症状の改善です。疲労回復の効能が認められているわけではありません。

私自身、約2年間使い続けていますが、水素水を飲んだことによる明確な体調の変化は感じていません。

それでも、日常生活ではいくつかのメリットを感じています。

ペットボトルの水を買わなくなった

最も大きな変化は、ペットボトルの水を購入しなくなったことです。

以前は飲み水を購入する必要がありましたが、今は自宅で必要な分だけ用意できます。

水を買って運ぶ手間がなくなり、空のペットボトルを処分する必要も減りました。

毎日の小さな手間がなくなることは、想像以上に便利だと感じています。

飲み水だけでなく、料理にも使える

整水器で作った水は、飲用だけでなく料理にも活用しています。

お米を炊くときや汁物を作るときなど、毎日使う水を自宅で用意できるのは便利です。

Refineは電解水素水のほか、浄水と酸性水も生成できるため、用途によって使い分けられます。

例えば、メーカーは電解水素水を飲用や炊飯、汁物などに使用する方法を案内しています。

ただし、すべての生成水が飲用に適しているわけではありません。電解水素水のレベル4は調理用であり、酸性水とともに直接飲用はできません。

また、薬の服用には電解水素水ではなく、浄水モードを使用するよう案内されています。

酸性水を毎日の洗顔に使っている

もう一つ、私が日常的に活用しているのが酸性水です。

健康な皮膚の表面は一般的に弱酸性に保たれており、この環境は皮膚のバリア機能や常在菌のバランスに関係しています。

そのため、洗顔時に使用するもののpHにも関心を持っています。

Refineでは酸性水を生成できるので、私は毎日の洗顔に使用しています。

メーカーも、酸性水の用途として洗顔を案内しています。

ただし、弱酸性の水で洗えば必ず肌がきれいになるというわけではありません。

皮膚への影響はpHだけでなく、洗浄剤、摩擦、洗顔頻度、肌質などにも左右されます。

あくまで、私自身が日常生活で取り入れている使い方の一つです。

なお、酸性水は飲用できません。また、肌が弱い方やアレルギー体質の方は、使用前に医師へ相談するようメーカーが注意を促しています。

参考:日本トリム「製品のご使用方法」

毎日飲む水だからこそ、安全性も考えたい

水素水の研究とは別に、近年気になっているのが飲み水の安全性です。

特に、PFAS(有機フッ素化合物)について耳にする機会が増えました。

PFASは非常に多くの化学物質を含む総称で、その一部であるPFOSやPFOAについては、環境中で分解されにくい性質や健康への影響が懸念されています。

日本では2026年4月から、水道水に含まれるPFOSとPFOAの合算値について、50ng/L以下という水質基準が設けられ、水道事業者に検査と基準遵守が義務付けられています。

これは、水道水が一律に危険になったという意味ではありません。水道水の安全性を確保するための管理が強化されたということです。

そのうえで、家庭でも飲み水の品質を意識することには意味があると思います。

RefineではPFOS・PFOAを除去できるのか?

ここで重要なのは、水素を生成する機能と、有害物質を除去する機能は別だということです。

整水器だからといって、すべてのPFASを除去できるわけではありません。

私が使用しているRefineについては、メーカーの公式仕様に、PFOS・PFOAを対象とした浄水性能試験の結果が記載されています。

JWPAS B.210に基づく試験で、総ろ過水量6,000L、除去率80%という性能が公表されています。

ただし、これはPFOS・PFOAについての試験結果であり、すべてのPFASを除去できるという意味ではありません。

また、除去率80%は完全除去を意味するものでもありません。

整水器や浄水器を選ぶときには、製品のイメージだけでなく、何を、どの程度除去できるのかを確認することが大切です。

参考:日本トリム「TRIM ION Refine 製品情報」

参考:環境省「PFASに関するよくある質問」

ペットボトルの水と比べて経済的なのか?

最後に、費用についても少し考えてみます。

私が使用しているRefineのフィルター交換費用は、年間約12,000円です。

仮に毎日5L使用する場合、フィルター代だけなら1Lあたり約6.6円になります。

ただし、整水器には本体購入費用がかかります。

Refineのメーカー公表の本体標準価格は261,800円(税込・取付工事費別)です。

本体を標準価格で購入し、フィルター代を年間12,000円として5年間使用した場合、本体代とフィルター代の合計は321,800円になります。

これを1日の使用量別に単純計算すると、次のようになります。

  • 1日2L使用:約88円/L
  • 1日5L使用:約35円/L

※水道代、電気代、設置工事費、その他の維持費は含みません。また、使用量は飲用・調理・洗顔などを含む想定で、実際の使用量を測定したものではありません。

例えば、2Lのペットボトルを100円で購入する場合、1Lあたり50円です。

この条件なら、1日2L程度の使用では整水器の方が高く、1日5L程度使用する場合には整水器の方が安くなる可能性があります。

つまり、整水器が必ず経済的とは限らず、使用量と使用年数によって変わるということです。

なお、ここまでの計算は、あくまでもメーカーの標準価格で本体を購入した場合の試算です。

私自身はRefineを定価よりも安く購入しているため、実際の使用コストはこの試算よりも低くなっています。

約2年間使い続けていますが、飲み水だけでなく料理や毎日の洗顔にも活用でき、ペットボトルの水を購入する必要もなくなりました。

そのため、私にとっては単純な水の価格だけでは測れない、生活上のメリットを感じています。

もちろん、導入費用や使用量によって経済性は変わります。購入を検討する際には、本体価格だけでなく、フィルター交換費用や使用年数も含めて判断することが大切です。

まとめ:水素水は、可能性を理解したうえで選びたい

水素の摂取については、運動中の主観的運動強度や血中乳酸など、疲労に関連する指標に小さな改善が報告されています。

一方で、日常生活の疲労が軽減することや、誰もが効果を実感できることまで証明されたわけではありません。

私自身も、約2年間使用していて明確な身体の変化を感じているわけではありません。

それでも、研究で示されている可能性には興味がありますし、整水器を導入したことで日常生活が便利になったことも事実です。

水素水の健康効果だけを期待して高価な整水器を購入することには、慎重であるべきだと思います。

しかし、浄水性能、使いやすさ、料理への活用、ペットボトルを減らせることなども含めて考えるなら、選択肢の一つになるのではないでしょうか。

効果があると決めつけるのでもなく、意味がないと切り捨てるのでもない。

研究で分かっていることを理解し、自分の生活にとって価値があるかを考える。

これからも、そんな視点で健康に関する情報と向き合っていきたいと思います。

参考文献・参考資料

  1. Zhou K, et al. (2023). Effects of molecular hydrogen supplementation on fatigue and aerobic capacity in healthy adults: A systematic review and meta-analysis. Frontiers in Nutrition. https://doi.org/10.3389/fnut.2023.1094767
  2. Zhou K, et al. (2024). Can molecular hydrogen supplementation enhance physical performance in healthy adults? A systematic review and meta-analysis. Frontiers in Nutrition. https://doi.org/10.3389/fnut.2024.1387657
  3. Ohsawa I, et al. (2007). Hydrogen acts as a therapeutic antioxidant by selectively reducing cytotoxic oxygen radicals. Nature Medicine. https://doi.org/10.1038/nm1577
  4. 株式会社日本トリム「TRIM ION Refine 製品情報」公式サイト
  5. 株式会社日本トリム「製品のご使用方法」公式サイト
  6. 環境省「PFASに関するよくある質問」公式サイト
  7. 環境省「水道水質基準について」公式サイト

※本記事は研究結果と筆者の使用経験を紹介するものであり、特定の製品による疲労回復効果を保証するものではありません。電解水素水は製品の取扱説明書に従って使用してください。腎不全やカリウム排泄障害などのある方には飲用上の注意があります。

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